Soledad Mission

HitomiT2005-11-13


「500Nations」にも登場するJunipero Serraという名前。Palo Altoにある道の名前で最初に知ったが、それが伝導師の名前とは知らなかった。
 
カリフォルニアはもともとメキシコ領で、スペインの伝導師の影響を多大に受けているため、通りの名前や町の名前にはその名残がある。新しい町では「5th Street」とかわかりやすくなっているようだが。(そういえば「Me Don't Forget Street」だったかなぁ、「私を忘れないで通り」というのもあった。)Cupertinoに住むようになって一番重要なのはEl Camino Realという通りを覚えること。この道だけ斜めに通っていたりする。これはサンディエゴからサンフランシスコまでスペイン人が伝導して歩いた歴史街道なのである。日本語でネット検索してみたら、どうやら1900年代初期にカリフォルニア歴史協会がこの街道の要所400箇所に記念のマーカー・ベルを設置したそうで、道すがらこのベルを見ることができる。まるで千尋カオナシご一行を銭婆の家まで案内したあのランプのようで、お辞儀が似合いそうなベルである。その歴史街道に沿って21のMissionがあるそうだ。今日行ったSoledad Missionもその一つで、13番目のMissionである。正式にはミッション・ソレダ(Nuestra Senora de la Soledad−"The Lonely Mission")というらしい。元々いたSalinans(Salinas:スタインベックの生地の元になったのか?), Ohlone(この名前の町もある), Costanoans, Esselenと呼ばれたインディアン部族らに宣教するのが目的であったのか。強硬に反対する好戦的なインディアンがいたMissionもあるらしいが、彼らは比較的友好的な部族だったのかもしれない。教会の横にはAdobe(日干しレンガ)で作った仕事場も残っている。大陸で生まれ育ったインディアンたちは、風疹やおたふく風邪などの伝染病に弱く免疫もなかったため、スペイン人がヨーロッパから持ち込んだ病気などでどんどん亡くなっていき、伝導師自身も病気で亡くなって廃れた教会でもあるようだ。
Stanfordにあるような、ステンドグラスの豪華な教会も厳かだが、こういう小さな田舎の教会はまた違った趣きがあって神秘的でもある。

今でもまわりには畑が続く寂しい場所である。その昔はもっと寂しいMissionだったに違いない。