Getty Museum

駐車場代がいるだけで入館無料という太っ腹美術館。駐車場からはトラムで移動。美術館のあらましをHさんに聞く。使われている石(Travertine)もイタリアから運んでこられた葉っぱなどの化石(Fossils)付きと言う豪華さ。床は磨かれた石で壁はラフなままの石。この壁石は近づいてみると隙間があって、ステンレスのネットの定着装置ではめ込まれた構造で、耐震にも優れているそうだ。それをなにぼうと二人で手で叩く。石によって響く音が違うのも面白いし、珊瑚みたいで音自体が結構キレイ。Scene of the Crime; Photo by Weegeeという特別展示はいわゆる報道写真展である。たくさんの遺体写真。華奢な女性が逮捕されたトランク殺人事件で実際に使われたトランクの写真。膝丈のストッキングに挟まれたドル札。素晴らしい(違った意味で)足のアップなど、全部が白黒写真である。なにぼうに「これはなに?なんで?」と聞かれてちょっと困る写真もあり。PG13だったかも。
フランスの調度品では過度の装飾にくらくらしながら見て歩く。絨毯も豪華。調度品がまた豪華。こんな装飾、不要だろう...と思うのだけど、思いつくだけの装飾を行うのが贅沢の極みだったのだろうか??? 絵画は印象派。ボストンでゆっくり見れなかった分を取り戻すべく、でもさらっと見学。絵のとっつきもやはり「好き」か「苦手」か。昔は油絵も書いたが、途中で飽きてしまうのが長続きしない要因。仕上がりまでの行程の長さと、どこで終わりにするか、が私には難しかったなぁ。なので、中途半端に見えるのはちょっと苦手である。
さらに美術館には庭が二つ。一つはサボテンがメイン。ハチドリが下から長いくちばしを突っ込んで花の蜜を吸っている。いつだったか英語の教科書でHumming Birdを習ったことがあると思うのだけど、それを実際に目で見ることはないだろうとなぜか思い込んでいた鳥だけに感慨深い。一つはブーゲンビリアが大きな花束のように咲きつつあるオブジェや花の迷路がある庭。オブジェは後何年かたって株が大きくなったらもっと豪華に咲き乱れることだろう。芝生もキレイに刈りそろえられているが、「芝生に入らないでください」という不粋な看板は見たことがない。子供も楽しめるような工夫の一つとして、「美術館で探し物」みたいなのがあって、例えば先の「石にある葉っぱの化石を見つけましょう」というのもそうなのだが、「庭の中をジグザグに流れる川を通るとき、石によって変わる音を聞きましょう」というのもあった。でも音よりも匂いが気になって仕方なかった。後でじっくり解説を見ると匂いのことにも触れていて、「これはなんの匂いに似てますか?信じられるかなぁ、Garlicの匂いなんですよ!」と書いてあった。う〜〜ん、ガーリックか......ヘソの胡麻。キレイな夕焼けも堪能し、渋滞の車のヘッドライトのきれいさも堪能し、夕食の約束までに戻るべく、その渋滞に巻き込まれに戻ったわけである。